松山ケンイチ「ロストケア」現場で柄本佑になる、長澤まさみは坂井真紀から力もらう
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「ロストケア」公開前夜祭舞台挨拶の様子。左から前田哲、加藤菜津、坂井真紀、長澤まさみ、松山ケンイチ、鈴鹿央士、戸田菜穂、柄本明。
「ロストケア」の公開前夜祭舞台挨拶が本日3月23日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、松山ケンイチ、長澤まさみ、鈴鹿央士、坂井真紀、戸田菜穂、加藤菜津、柄本明、監督の前田哲が登壇した。
葉真中顕の同名小説をもとにした本作。献身的な介護士として慕われながら“救い”と称して42人もの人間を殺めた青年・斯波宗典と、検事の大友秀美が対峙するさまが描かれる。斯波を松山、大友を長澤が演じた。
主演の松山と長澤について、坂井が「現場でご一緒するのが20年ぶりとか30年ぶりとかだったんです。もうベテランの域なのに、あのときから撮影現場での佇まいとか役への取り組み方が変わらなくて感動しました」と述べると、長澤は「たぶんね、20年も経ってないんですけど」と小声で伝え観客の笑いを起こす。そして「俳優を続けていくのは難しいこともありますけど、いつも力をくれる先輩で、会うと私自身が安心しちゃうところがあるのかもしれませんね」と応えた。
撮影中のエピソードに話が及ぶと、加藤は「撮影の序盤、まだキャストの皆さんと親しくない頃に、おなかがすいて大きな音で『ぐー』って鳴っちゃって。恥ずかしいと思っていたら休憩中に松山さんがどら焼きを持ってきてくれました」と回想。鈴鹿は「長澤さんと2人の時間が長かったんですが、シーンの合間は健康トークをしていました」と振り返り、松山から「お薦めの健康法教えて!」と振られると「おなかを冷やさないこと。これからの季節、朝は冷たい水がしみると思うんですけど、なるべく常温かあったかいお茶を飲んでいただけるとうれしいです」と観客に対して真剣に“お願い”していた。
戸田が「監督の『よーい、スタート』の言い方がいろいろあって。それで(芝居を)波に乗せてくださるのが印象に残っています」と話すと、前田は「どういうニュアンスを求めているか察知してもらうつもりで言っています」と説明する。芝居を乗せる力があることは松山も肯定しつつ「あまりにもバリエーションが豊富なので、『これはどういうときの“スタート”なんだろう』と本番が始まってからも考えている自分がいて、それってどうなんだろうね!?」と明かして笑いを誘った。
前田が「助監督の時からご一緒していて、いつか自分の作品に出てもらいたいという思いがあった」と話すのは、斯波の父親を演じた柄本。松山が「親子の関係である柄本さんとのシーンは忘れられないものになりました」と述懐すると、柄本は「家族で松ケンのファンなの。長男(柄本佑)も次男(柄本時生)も、僕も松ケンファン」と声を弾ませる。松山が「僕の中では柄本佑として現場にいました。佑くんか時生くんか悩んでいたんですけど、今回の作品でいうと佑くんだ!と思って」と説明すると、柄本に「ありがとうございます」と感謝されていた。
「ロストケア」は明日3月24日より全国ロードショー。
(c)2023「ロストケア」製作委員会