池松壮亮、折坂悠太、片岡鶴太郎、岨手由貴子、俵万智ら「私たちが光と想うすべて」を推薦
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「私たちが光と想うすべて」オルタナティブポスタービジュアル4種
2024年の第77回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した「私たちが光と想うすべて」。このたびオルタナティブポスター4種のほか、本作を鑑賞した池松壮亮、シンガーソングライター・折坂悠太ら著名人12名のコメントが到着した。
本作ではインド・ムンバイで看護師をしているプラバと、歳下の同僚アヌの友情が描かれる。2人はルームメイトとして一緒に暮らしているが、真面目なプラバと陽気なアヌの間には少し心の距離があった。ある日プラバとアヌは病院の食堂に勤めるパルヴァディを故郷の村まで見送る旅へ出ることになり、神秘的な森や洞窟のある別世界のような村である出来事と遭遇する。カニ・クスルティ、ディヴィヤ・プラバ、チャヤ・カダムらが出演した。
オルタナティブポスターには、アヌやプラバらが真摯に生きる姿に「暗闇の中で光を思い浮かべようとするが できなくて君のことを考えた」「未来はそこにあるのに準備ができてない なぜ親は私の思いを理解しないの?」など“思いの告白”を捉えた言葉が添えられている。
池松は「なんて美しい映画だろう。ささやかで、ひそやかで、つつましく、静かなる言語で語られるこの映画に心を奪われ続けた」と感想を伝え、折坂は「さだめを縫って夜は、電球を灯す。いくつもの小さなつぶてが、世界を、本当に少しずつ変えてきた」と胸中を表現した。そのほか写真家の石田真澄、俳優・画家の片岡鶴太郎、映画監督の岨手由貴子、歌人の俵万智、アイドルの和田彩花らのメッセージは以下の通り。
パヤル・カパーリヤーが監督を務める「私たちが光と想うすべて」は、7月25日よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほかでロードショー。
池松壮亮(俳優)コメント
なんて美しい映画だろう。
ささやかで、ひそやかで、つつましく、
静かなる言語で語られるこの映画に心を奪われ続けた。
現代インドで生きる女性たちの憂いを、
淡く滲むような色彩で、静謐なサウンドで寄り添い、
営みそのものを包み込む。
彼女たちの心の中に潜む光と連帯は、
静かなる富としてこの世界に温かい光を灯す。
石田真澄(写真家)コメント
街中に溢れているネオンから一つの光を探す、自分の心臓の音を聞く、肩にもたれかかる。
暗闇の中の一つの灯りを頼りにする。何かを頼りにしながら、時に自分が誰かの頼りになっている。
それだけで私たちは強く進んでいけるんだと思う。
印度カリー子(スパイス料理研究家)コメント
様々な背景に生きる女性たちの希望と現実が静かに溶け合っていく描写が美しい映画でした。
折坂悠太(シンガーソングライター)コメント
さだめを縫って夜は、電球を灯す。
いくつもの小さなつぶてが、世界を、
本当に少しずつ変えてきた。
片岡鶴太郎(俳優 / 画家)コメント
静寂の中で、登場人物の心の機微を繊細に描きながら、
観る側に今の自分を照らし、向き合う時間をくれる。
そこに、答えを出さなくたっていい。
佐久間裕美子(ライター)コメント
私たちが暮らす世界は
静かな悲しみでできている。
そして悲しみの集積が光を作る。
遠くの国、知らない都会で
静かに、懸命に生きる女性たちに
当てられた光から希望を受け取る。
岨手由貴子(映画監督)コメント
泣き出してしまいそうだった。
頼りなくて眩い彼女たちの夜に、私もいつかの夜を思い出した。
竹田ダニエル(ライター / 研究者)コメント
雑踏と照明のコントラストが、彼女たちの隠された痛みと孤独を背景に浮かび上がらせ、
都市に埋もれた個の物語を際立たせる。
語られない欲望とやさしさが、夜の街をそっと照らす。
想像することの政治性を問う作品。
俵万智(歌人)コメント
透けて見える人生の地層に痺れた。今日が昨日になるなかで、明日の自分は作られる。
ピーター・バラカン(ブロードキャスター)コメント
ムンバイに住む看護師たちの話なのですが、
世界のどこで誰が見ても間違いなく心に響く普遍的な魅力を持つ作品です。
最高に良かった▽▽▽▽
※文中▽は拍手の絵文字
ゆっきゅん(DIVA)コメント
いや、良すぎ。
都会の夜のそれぞれの孤独と光に見覚えがある。
あなたの持つ夜もこの映画にゆっくりと愛されるべき。
和田彩花(アイドル)コメント
大都市で交差する愛、労働、権利について、詩的にまとめられた作品。
悔しさも触れにくさも、優しさで包まれていた。
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