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SKIPシティ映画祭2018閉幕、国際コンペ栄冠は嘘つき女性描いた「ナンシー」に

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SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018クロージングセレモニーの様子。

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018が本日7月22日に閉幕。国際コンペティション部門で「ナンシー」が最優秀作品賞、国内コンペティション長編部門で「岬の兄妹」が優秀作品賞を獲得した。

過去最多となる98の国と地域からエントリーがあった国際コンペティション。監督クリスティーナ・チョウの長編デビュー作「ナンシー」は、嘘をつくことでしかコミュニケーションを取ることができない女性の繊細な心理を描いた作品だ。チョウは「地球の裏側で、まったく違う文化の中で、このストーリーが受け入れられ、感動を与えられたこと、これこそがまさに映画の力だと思います。改めてこの映画祭に感謝したいと思います」と喜びをあらわにした。本作はサンダンス映画祭2018で脚本賞を獲得しており、キャストにはアンドレア・ライズボロー、スティーヴ・ブシェミ、ジョン・レグイザモらが名を連ねている。

「岬の兄妹」はポン・ジュノや山下敦弘のもとで助監督経験のある片山慎三が、監督、脚本、編集を担当した作品。知的障害者の妹・真理子と暮らしている主人公・良夫が仕事を解雇され、貧困から脱するため妹に売春をさせて生計を立てようとするさまが描かれる。松浦祐也が主演を務めたほか、和田光沙、風祭ゆきらが出演。同映画祭での上映がワールドプレミアになった。

また国内コンペティション短編部門では「予定は未定」が優秀作品賞を獲得。同作は40歳を目前にして独身の純子を主人公としたコメディだ。彼女のもとへある日、男性の欄だけが埋められた婚姻届が紙飛行機となって飛んでくる。ジョン・ウーの「マンハント」に出演した屋敷紘子が主演し、フリーランスの映像ディレクターとして活動する磯部鉄平が監督を務めた。

そのほかの受賞結果は下記の通り。

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018 受賞結果

国際コンペティション部門

最優秀作品賞

クリスティーナ・チョウ「ナンシー」

監督賞

ハーフシュテイン・グンナル・シーグルズソン「あの木が邪魔で」

審査員特別賞

シン・ドンソク「最後の息子」

スペシャル・メンション

アウサ・ベルガ・ヒョールレーフズドッテル「ザ・スワン」

国内コンペティション部門

長編部門優秀作品賞

片山慎三「岬の兄妹」

短編部門優秀作品賞

磯部鉄平「予定は未定」

審査員特別賞

溝口道勇「口と拳」

SKIPシティアワード

中川奈月「彼女はひとり」