あの人のプライベートファッション Vol.3 “音楽=ファッション”と考えるLOW IQ 01
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LOW IQ 01
生活の基盤である衣食住の1つを占める衣服。この連載は、アーティストにファッションへのこだわりについて語ってもらうという趣旨のもの。第3回に登場してもらったのは、ステージ衣装は自身で用意し、ライブ中何度も衣装替えを行うこともあるLOW IQ 01。そんな彼に、とある1日のコーディネートと、現在のファッションに対するモードについて聞いた。
<コーディネートについて>
今日のコーディネートはファットというか、大きめな感じです。ハットはHIDE-BOWIE(SHAKKAZOMBIE)が経営しているブランドで、パーカーは静岡のJungrooveというお店でゲットしたもの。知り合いが関わっているお店やブランドの服を着ることが多いですね。
<着用アイテム>(ブランド名)
ハット:中折れハット(KAKOI)
トップス:パーカー(INJUSTICE)
ボトムス:パンツ(VIRGO)
シューズ:スニーカー(VIRGO)
<ポイント>
・スニーカー
ソールが黒いところがお気に入りです。そのおかげもあって、遠くから見るとハイソに、近くから見るとストリートな感じに見えるから。合わせる服によってどちらの印象にもなるんです。
<ファッションのこだわり>
基本的には知り合いが関わっているブランドばかり着ていますが、TAKEO KIKUCHIなども着ます。よく買い物に行くのは渋谷、新宿、原宿あたりですかね。展示会に服を見に行くこともあります。
ファッションに興味を持つ入り口となったのはパンク。パンクファッションがすごく好きなんです。ルーツの1つとして通ったのはマルコム・マクラーレンですね。Dr.MartensのブーツやGEORGE COXのラバーソールは、15歳から今まで、約30年弱変わらず好き。靴でいうと、adidasやNIKEのスニーカーも履きますね。ほかにも昔から好きなアイテムは、Gジャンかな。どんなGジャンがほしいのかは、タイミングによって変わります。ピカピカで糊がついたままのものなのか、色が薄くなってボロボロのものなのかとか。あとはMA-1ジャケットも好き。アーミー系が好きなのかもしれない、戦争は反対だけど。映画「トップガン」の劇中ファッションも流行ったし。ちょっと話題が古いけど(笑)。
私服の系統は、その時々でモードが違って。パンクカルチャーのおかげで、音楽=ファッションだと思えたんですけど、2トーンファッションも好きなんです。The SpecialsやMODERNSに影響を受けましたね。あとはブリティッシュなスタイルも好きだし、アメリカのハードコアな服装もすげえカッコいいと思うし。だから私服の方向性は、絞って「これ」と決めてないかもしれません。ちなみに周りにいる人でカッコいいなと思うのは、さりげないおしゃれをしている人。「そのワンポイント、わかってるね」くらいの感じというか、キメキメではなくて、あえて飾らない人が俺はおしゃれさんだと思う。これは音楽に対する感覚にも少し似ている気がします。
ライブの衣装とプライベートの服装は少し違うかな。私服はファッションを楽しんでいて、ライブのときはスポーティーで攻めた感じ。自分にとって、衣装はある種のユニフォームですから。昔はライブでもスーツを着て、「おしゃれはやせ我慢」なんて言ってたんだけど、年齢が追いつかなくなってきて。今はいいパフォーマンスをするには、無駄な体力を使っちゃいけないと思ってます(笑)。スーツを着ていたのは自分のエゴだったかもしれないと気付いたというか「やせ我慢するくらいならもっといい歌を歌いなよ」と今は思ってる(笑)。Tシャツ1枚のほうが、いろんな意味で軽いから。
<今欲しいアイテム>
音楽もそうなんですけど、服も出会いだと思っていて。「あれが欲しいからお店に買いに行こう」とは思わないんです。通りすがりで「何これ。いいもの売ってる!」と思ったら買っています。その日は持ち合わせがなくて、後日出直した際に目的のアイテムがなかったとしても「縁がなかった」と思うようにしてますね。
取材 / 高橋拓也(音楽ナタリー編集部) 文 / 酒匂里奈(音楽ナタリー編集部) 撮影 / 塚本弦汰