少年王者舘が新国立劇場のラブコールに応えて新作を上演
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今シーズンより新国立劇場の演劇芸術監督を務める演出家、小川絵梨子がファンだと公言する名古屋の劇団、少年王者舘。1982年に天野天街により旗揚げされ、以来50本以上の作品を世に送り出し、観る者の五感を刺激する独自の舞台創作で高い評価を得てきた。小川の招きにより、明日5月14日(火)に開幕する新作『1001(イチゼロゼロイチ)』で、新国立劇場初登場を果たす。
天野いわく、これまでの約50作に通底する姿勢は「“このセカイやこのウチュウは一体何なのだろう?”“それは、何故あるのだろう、または、ないのだろう?”という、余りにも根本的で、余りにもとりとめのない茫然とした興味」。今回も例外ではなく、「二進法に置き換えられた世界」における「魔法のような、量子論的千夜一夜物語」が、「生死を賭けて終わりなき物語を紡ぎ続けたシェヘラザードの話法を借りて」描かれるようだ。文字で読む粗筋からはなかなか舞台が想像できないが、それこそ少年王者舘。五感を駆使して楽しみたい。
新国立劇場 小劇場にて5月26日(日)まで。
文:町田麻子