新宿武蔵野館が2020年で100周年 6月から1年間にわたる記念上映開催
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『武蔵野館100周年記念企画』が、6月8日から東京・新宿武蔵野館とシネカリテで開催される。
2020年6月に開館100周年を迎える新宿武蔵野館。約1年間にわたって実施する同企画では、毎月異なるテーマに沿った映画作品の上映、弁士が参加する活弁上映、トークイベントなどを行なうほか、オリジナルグッズや記念パスポートを制作予定だ。
2019年6月は「語り継がれる名作バトン」をテーマに据えて全12作品を上映。新宿武蔵野館では6月8日から6月14日にかけて『モダン・タイムス』『戦場にかける橋』の上映に加えて、『ローレル&ハーディのキルトとズボン』『カリガリ博士』『十誡』『肉体と悪魔』の活弁上映を行なう。活弁上映には澤登翠、カラード・モノトーン・デュオが参加し、『カリガリ博士』では徳川夢声の音声が使用される。さらに初日の6月8日に周防正行と澤登翠が登壇するトークイベントが開催される予定。
またシネマカリテでは6月15日から6月21日にかけて上映。『Shall we ダンス?』『小さな園の大きな奇跡』をはじめ、澤登翠、坂本頼光、カラード・モノトーン・デュオが参加する活弁上映には『散り行く花』『キートンのマイホーム』『キートンの西部成金』『第七天国』がラインナップしている。
各作品の上映スケジュールは特設サイトをチェックしよう。なお7月のテーマは「日本の武道と中国武術」を予定。8月以降の特集は随意時発表される。
開催に際して、河野義勝(武蔵野興業)は「企業の責任は、社会にいかに貢献をしていくかに尽きると思います。『老子道徳経』の八章に『上善若水(水は低いほうに流れ周りを潤す)』という言葉があります。武蔵野館も、謙虚に身を低くして社会を潤すような、そんな映画館でありたいと願っています。百年という大きな区切りの年を迎え、これを機に未来永劫盤石な映画館を目指して、一層努力してまいります」と述べている。
河野義勝(武蔵野興業)のコメント
武蔵野館 百周年にあたって
2020(令和2)年6月、お蔭様で武蔵野館は百周年を迎えます。これも、映画を愛する皆様、武蔵野館を育んでくださったお客様、新宿の街と皆様のお蔭と、深く感謝を申し上げます。
武蔵野館が開館したのは1920(大正9)年6月。新宿の有志が集まって、街の発展開発を祈念して立ち上げたと聞いています。その後、私の祖父の河野義一が引き継いだのが終戦後の混乱期でした。かなり強烈な性格でエピソードには事欠かない祖父ですが、映画文化の発展のために、また新宿の街や人のために一生懸命尽くしたそうです。
企業の責任は、社会にいかに貢献をしていくかに尽きると思います。『老子道徳経』の八章に「上善若水(水は低いほうに流れ周りを潤す)」という言葉があります。武蔵野館も、謙虚に身を低くして社会を潤すような、そんな映画館でありたいと願っています。
百年という大きな区切りの年を迎え、これを機に未来永劫盤石な映画館を目指して、一層努力してまいります。今後とも武蔵野館をご支援賜りますよう、心よりお願い申し上げます。