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64年のパラリンピック捉えた映画『東京パラリンピック』が50年ぶり劇場上映

映画

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CINRA.NET

(提供:KADOKAWA)

映画『東京パラリンピック 愛と栄光の祭典』が2019年に劇場上映予定であることが明らかになった。

1965年に公開された同作は、「パラリンピック」という名称が初めて用いられた1964年の『東京パラリンピック』から、車椅子で生活する競技者を対象にした「国際ストーク・マンデビル大会」形式で開催された第1部の模様を捉えたドキュメンタリー。大会に合わせて急遽集められた参加者たちが、海外選手たちとの交流を通じて競技経験や社会保障制度の違いを見せ付けられながらも、スポーツによって希望を取り戻し、社会から注目されていく様を映す。

作中では事故や病気、戦争による負傷で下半身に障がいを負った選手のインタビューや競技中の音声が使用されているほか、「パラリンピックの父」と言われたルートヴィヒ・グットマンの姿、大会名誉総裁であった上皇陛下と上皇后陛下がご臨席された開会式の模様などが映し出されている。

監督と脚本を務めたのは渡辺公夫。音楽を團伊玖磨、解説を宇野重吉が担当した。同作は1965年の公開以降ほとんど人の目に触れることがなかったが、初のデジタル化を経て、約50年ぶりに上映されるという。

井田朋宏(日本パラリンピック委員会)は、同作について「1964年の東京パラリンピックがどのようなものであったかを客観的に知ることができる大変貴重な映像です。加えて特筆すべき点は、参加した日本人選手たちの視点から東京パラリンピックを捉え、彼ら彼女らが当時置かれていた社会的な立場を、明るく前向きな態度で大会に臨む外国人選手との対比を交えて浮き彫りにしていること、また、そのような選手たちをも笑顔にし、社会復帰への意欲をもたらしたパラリンピックの意義やスポーツの力を浮き彫りにしていることです」とコメントを寄せている。

※記事掲載時、タイトルに事実と異なる表記がありました。訂正してお詫びいたします。

井田朋宏(日本パラリンピック委員会)のコメント

本作品は、1964年の東京パラリンピックがどのようなものであったかを客観的に知ることができる大変貴重な映像です。加えて特筆すべき点は、参加した日本人選手たちの視点から東京パラリンピックを捉え、彼ら彼女らが当時置かれていた社会的な立場を、明るく前向きな態度で大会に臨む外国人選手との対比を交えて浮き彫りにしていること、また、そのような選手たちをも笑顔にし、社会復帰への意欲をもたらしたパラリンピックの意義やスポーツの力を浮き彫りにしていることです。わが国の本格的な障害者スポーツ振興はこの大会から始まったといっても過言ではありません。2020年に東京パラリンピックを迎えるにあたり、一人でも多くの方に本作品をご覧いただき、2020年大会を日本で開催する意義を考えるきっかけにしていただければ幸いです。