女の本性描く「エリカ38」、浅田美代子が樹木希林の墓前で公開報告
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「エリカ38」公開記念舞台挨拶の様子。左から奥山和由、山崎静代、木内みどり、浅田美代子、平岳大、窪塚俊介、日比遊一。
「エリカ38」の公開記念舞台挨拶が本日6月8日に東京・TOHOシネマズ シャンテで行われ、キャストの浅田美代子、平岳大、窪塚俊介、山崎静代(南海キャンディーズ)、木内みどり、監督を務めた日比遊一、プロデューサーの奥山和由が登壇した。
樹木希林が企画・出演した本作は、実際の事件をモチーフに、60歳を過ぎていながら38歳と偽り、色香と話術で人から金を巻き上げていた女・渡部聡子 / エリカの姿を描いた作品。浅田がエリカ、平がエリカの愛人・平澤育男、窪塚が事件を取材するジャーナリスト橋本弘、山崎がエリカの家政婦・小島まさえ、木内がエリカを詐欺グループに誘う伊藤信子を演じた。
樹木の「浅田美代子が女性詐欺師をやったら面白いと思う」という言葉をきっかけに企画がスタートした本作。奥山は「映画のキャンペーンもずっと希林さん(の名前)に乗っかってきた。そろそろ『この世にいるわけじゃないんだから甘えるのもいい加減にしなさい』と言われる気がします。でもそんなわけにもいかない。よろしくお願いします」と挨拶する。
浅田は一昨日、樹木の墓参りで「『ありがとうございます、明日から公開です、と伝えました。きっと喜んでくれていると思います」と伝えたと明かす。そして「あとはたくさんの人に観てもらえれば、彼女が一番喜んでくれるはず」と語った。日比は、2017年5月17日に樹木から監督オファーを受けたことを述懐しつつ「この場に彼女がいなくて、一緒に祝うことができないのが唯一の心残り。これだけたくさんの人に観ていただけたことが感無量です」と続ける。
浅田が「朝から観る映画じゃないでしょ」と話すほど、エリカをはじめ欲望の深みに落ちた女性の業と本性が描かれている本作。木内は、Twitterに書かれていた「木内みどりが気持ち悪い、怖い」という感想を紹介し「役者としてはシメシメと思いつつ、これからは気持ち悪い女優としてやってこうと思います!」と胸を張る。エリカが拘置所にいるシーンは特に「ドロドロ、ボロボロ」に描写されており、浅田は「十分老けてるのに、監督は『もっと老けさせて、もっともっと』って(笑)。メイクさんに茶色い、いろんなものを塗られた気がします。イジメでしょ?」と冗談交じりに告発。木内も「初めて観たときに、私もここまで汚いか……と驚きました」と賛同した。
これに日比は「皆さんが持っている浅田美代子さんのイメージを外したかった。これだけ演技派の方々が周りにいる中で、彼女の“重し”をビジュアルでも表現した。木内さんは僕が観る限り、品のあるきりっとした銀座のママに映ってると思ってます」と反応。奥山の口からは、初号試写の直後に浅田と木内から「私たちを撮り直してよ」と言われたことが暴露される。爆笑する2人の横で、日比は「実は僕、女優さんに嫌われてるんです」と弱音を吐き、山崎は「私も本来はきれいなんですけど、監督の意図で汚く映ってるかもしれないです」と続け、会場の視線をさらった。
「エリカ38」は全国で公開中。
(c)吉本興業