『月極オトコトモダチ』徳永えりらキャストと監督が語り合う“男女の友情”
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6月8日に映画『月極オトコトモダチ』の初日舞台挨拶が行われた。監督を務めた穐山茉由をはじめ、キャストの徳永えり、野崎智子、山田佳奈が登壇した。本作は音楽×映画の祭典「MOOSIC LAB 2018」で長編部門グランプリほか4冠を獲得した話題作であり、監督を務める穐山は現役OL。映画の公開初日を記念して、主演の徳永えりを中心に女性4人が集まり、女子会トークを繰り広げた。
【写真】イベントに登壇した徳永えり
コーラルカラーのワンピースで登壇した徳永は「本日はお越し下さってありがとうございます。楽しんで頂けたでしょうか?」と会場に問いかけ、拍手に包まれる会場に笑顔を見せた。「みなさんそれぞれの中に答えのある作品だと思います。それを楽しんで頂けていたらいいなと思います」と続けて挨拶した。
「演じてみた感想」について野崎は「私の本当の性格とは真逆くらい違うユリちゃんを演じたのはちょっと難しいなと感じていました。やっていく中でユリちゃんを想像して、私の友達で『この子似てるな』って思う子をマネしてユリを演じたのが私の役作りのやり方でした」と役作りの秘密を話す。穐山監督は「野崎さんは演技がほぼ初めてだったんです。でもユリの役だけ、オーディションで選んでいて。その頃から(野崎は)堂々としていて(笑)いい意味でユリのキャラクターが出てたなと思っていました」と野崎の芝居を絶賛。その芝居を「シリアスな中に抜け感を作ってくれる人」と評した。
また、山田は監督として活動している時に穐山に会ったことがあるそうで、穐山の前作『ギャルソンヌ』が山田の作品と同じ映画祭で上映した時に、山田は穐山を「女性としてきっちり女の強さを描いている監督って少ないなと思って。その『ギャルソンヌ』を拝見していました。まさか自分が穐山監督からお声をかけて頂くとは思わなかった」とキャスティングの意外さを告白。穐山の方は「映画祭でご一緒させて頂いて、その時に山田さんは監督として活動していらっしゃって。私は映画美学校を卒業したばかりで、初めての映画祭の場だったのですが、そんなオドオドしている私とは真逆で、堂々としていてちょっと怖かったんですよ(笑)」と当時の心境を明かした。当時山田は、映画祭のマグロの解体ショーのイベントに盛り上がっており、山田自身「私も自分が怖いです(笑)」と言うほどテンションを上げていたことを明かした。
続いて司会者から、本作のテーマである男女の友情について聞かれると、穐山、徳永、野崎、山田は満場一致で「存在する」に。穐山は「私は完全に“ある”よりです。ちょっとないかなってことももちろんわかるんですけど、曖昧なグレーなところが私はすごく好きで。ボーダーラインを行き来する感じが、私はずっとテーマとして持っているんだろうなと。今回は“恋愛感情を飛び越えろ”というキャッチコピーが入っていて、私の経験もそうなんですけど、仲のいい男友達ってちょっと恋愛感情を意識してしまったりもあると思います。そのタイミングが合わずに、友達のまま仲良くなって、恋愛感情を飛び越えた時に、2人だけの関係性が作れて固い絆のようになる。そういうものがあってもロマンチックでいいなと思って。今回はそういうことがやりたかったので、その思いが伝わるといいなと思ってます」と作品のテーマに選んだ理由も説明した。最後はオフィシャルグッズの紹介もあり、アットホームな雰囲気で舞台挨拶は終了。会場には徳永のサインを持ったファンがサインを掲げて応援していたりと、終始あたたかい空気で進行した。
(Nana Numoto)