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「アマンダと僕」主演俳優、父性に目覚めていく青年演じて「素敵な体験でした」

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フランス映画祭2019 横浜にて、「アマンダと僕」監督のミカエル・アース(左)、主演のヴァンサン・ラコスト(右)。

本日6月21日、神奈川・イオンシネマみなとみらいで開催中のフランス映画祭2019 横浜で「アマンダと僕」が上映され、主演のヴァンサン・ラコストと監督のミカエル・アースがQ&Aに登壇した。

第31回東京国際映画祭コンペティション部門で東京グランプリと最優秀脚本賞の2冠を獲得した本作。フランス・パリを舞台に、テロ事件で姉を失った青年ダヴィッドと、母の死という突然の悲劇に見舞われた姪っ子アマンダの触れ合いがつづられる。アースは「パリの今を、そして身内の不幸を巡って“大きな子供”が小さな子供と一緒に成長していく姿を描きたかった」と、感情描写に真正面から取り組んだことを伝えた。

ラコストは2018年にフランス国内で主演作が3本公開され、注目を集めている若手俳優。これまでコメディタッチの出演作が多かったという彼は「この作品は家族の不幸という身近なテーマを通して、遺された家族が再生する姿を描いている。ダヴィッドのような役は僕にとって初めて。怖さもあったけど素敵な体験でした」と振り返る。ダヴィッドは“どこにでもいる若者”であるが、ラコストは「未熟な青年が父性に目覚める。だから彼の精神状態は、映画の最初と最後で全然違うんだ。その変化を自分の中で確認しながら演じました」と機微を大切に演じたことを明かした。

アマンダ役のイゾール・ミュルトゥリエは、本作で初めて演技に挑んだ。彼女と多くの時間を過ごしたラコストは「最初は子供への接し方がわからず戸惑った」と打ち明けたものの、「ちょうどいいことに劇中でもダヴィッドは子供にどう接したらいいかわからなくて、僕と重なる部分があった。僕は徐々に彼女と親しくなって、お互いわかり合えるようになっていったよ。撮影が終わるとすぐぬいぐるみを持ってきたりパズルで遊んだりし出すから、僕も一緒になって遊ぶのが新鮮だった」とほほえむ。また観客から本作のラストについて尋ねられると、アースは「ただ暗いだけでは私の感性に合いません。こういう光を描きたかったんです」と答えた。

「アマンダと僕」は、明日6月22日より東京・シネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国で順次ロードショー。なおアースの監督作「サマーフィーリング」も7月6日より東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開となる。

(c)2018 NORD-OUEST FILMS - ARTE FRANCE CINEMA