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映画のうんちく、バックボーンにも着目

植草 信和

フリー編集者(元キネマ旬報編集長)

泣き虫しょったんの奇跡

“しょったん”こと棋士瀬川晶司のことも、将棋界の奨励会のことも知らなかったが、なぜか面識がない監督の豊田利晃が映画界きっての棋士であることは知っていた。 本作は、29歳の若さで亡くなった天才棋士村山聖の半生を描いた一昨年の『聖の青春』に続く“将棋映画”。プレス資料には“アマチュアからプロへ! 史上初の偉業を成し遂げた男の〈実話〉”“史上初! 奨励会退会からのプロ編入という偉業を成し遂げた男の〈実話〉”と、“史上初”と“実話”という文字が躍っている。 つまり本作は、将棋界のことを知らない人々に、瀬川晶司という棋士がどれだけ凄い人生を歩んだのかを知らしめる映画なのだ。将棋しか知らない人間を描く...

18/9/3(月)

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