『独立機関銃隊未だ射撃中』（7/19～7/25）ラピュタ阿佐ヶ谷 特集「GO！GO！GO！ 東宝戦争ウエスタン 愚連隊大作戦」（6/21～8/15）で上映。 初年兵の白井（寺田誠a.k.a麦人）は、終戦間際、ソ満国境のトーチカに配属され、山根班長（三橋達也）、渡辺上等兵（佐藤允）らと共にソ連軍と戦うことになるが……。男性的なアクション映画で知られる谷口千吉監督による骨太な反戦映画の名作。戦争映画というと、スペクタクル的なオールスターキャストものもたくさんありますが、本作は少ないキャストの密室劇でありながら戦争の理不尽さ、恐ろしさを完璧に表現しています。今回の本特集の主役・佐藤允（滂沱の涙！）の熱演も素晴らしいのですが、古書店員としては、「インテリ」と呼ばれる大学出の一等兵役の太刀川寛が実弾が入った箱の中に「コンサイス英和辞典」の切れ端を見つけたときに見せる嬉しそうな表情にグッときます……。ソ連軍による降伏を促すアナウンスの中で流れる『赤とんぼ』の切なさ。観終わった後はただただ茫然とするのみ。必見です。

20/7/18(土)