MGMマークからの動く銃口に向かって撃つ007。いつものテーマ曲が流れるとやっぱりテンションが上がる。シリーズ第25作目、ダニエル・クレイグ=ジェームズ・ボンドは、これが最後と言われている。前作『スペクター』の完全な続きとなっており、ボンドはジャマイカで隠居生活を楽しんでいたが……。いきなりボンド・カー=アストン・マーティンDB5がイタリアの世界遺産マテーラの街でカーチェイスをくり広げ、007世界に引き込まれる。でも、ジャンプするバイクスタントは、英国のトライアンフなのは『大脱走』? 面白可愛い諜報部員パロマをはじめ新キャラやガジェットも登場するが、MやQらの馴染みの顔ぶれも揃え、愛銃のワルサーPPKも変わらずでクレイグ=ボンドを盛り上げる。ところどころに過去作のオマージュが走馬灯のようにかけめぐり、ラスト感を煽る。この映画満足感こそ007。これでもう角刈りのジェームズ・ボンドとお別れだと思うと寂しいぞ!