12月4日土曜日の16時15分から、日本では知る人ぞ知る『アメリカン・ハニー』の最後のスクリーン上映が、京都みなみ会館で開催される。 『アメリカン・ハニー』は、『フィッシュ・タンク』のアンドレア・アーノルド監督が2016年に発表したロードムービー。はぐれ者の若者たちが、雑誌の通信販売をセールスしながらアメリカ中西部を旅して回るいかがわしい一団に居場所を見つける様を、2時間43分の長尺で描いている。カンヌ国際映画祭では審査員特別賞に輝くなど世界的にも高く評価されており 本作で発掘された主演女優サッシャ・レインの“野生”を感じさせる佇まいや、青春の刹那な時間を捉えたナチュラルな空気感がとにかく素晴らしい。 ところが日本では一時期ネット配信されただけで、劇場未公開、ソフトのリリースもされていなかった。しかし京都みなみ会館が上映権を獲得して、今年の11月に一度だけの限定上映を敢行し、チケットは完売となった。そして12月4日が日本の映画館で観られる2回目のチャンスであり、現状では最終上映になるという。 京都まで行ける人と行けない人がいるのは承知の上で言うと、日本でたった二回の貴重な機会を、できれることなら逃さないで欲しい。作品もインディペンデントなら、上映もインディペンデント。この心意気が今後に続いていくためにも、われわれ映画好きが応援せずして誰が応援しましょうか。もちろん極上の映画体験が待っていることは、大前提として保証しますよ！

21/12/3(金)