『スパイダーマン』シリーズを愛し続けたファンに向け、今作から『スパイダーマン』を知った新たなファンに向け、新旧の映画にエールを贈る大傑作。 トム・ホランド版では登場していない過去シリーズ（トビー・マグワイア版、アンドリュー・ガーフィールド版）のヴィランが姿を現すことで、マルチバース（パラレルワールド）が映画でならダイレクトに楽しめることを教え、新作ファンも旧作ファンも肯定する興奮が連続する高揚映画に。 さらに現代社会の問題である、影響力のある人の言葉を信じる集団心理をテーマに、どうやって人の心を変えていくのかや、罪を犯した人間を断絶するのは果たして正義なのかを考える一歩踏み込んだ脚本になっていて、『スパイダーマン』シリーズも新たなフェーズに入った気が。 よりドラマティックに、より人間の心理に焦点を当て、より人間愛が強くなったピーター・パーカーの成長を見届けようと、本作を観て胸に誓った。

21/12/28(火)