この度の『椿姫』も、コロナ禍により当初キャストから変更を余儀なくされたものの、ヴィオレッタを中村恵理が歌い、イタリアで躍進中のM・デソーレや欧州で活躍中のG・ミシュケタが共演し、昨シーズンも登場したA・ユルケヴィチが指揮となれば見逃すわけにはいかない。 去年の新国立劇場公演『蝶々夫人』で中村の秀逸なるヒロインにノックアウトされた身としては、またもや涙腺決壊を覚悟のうえでの鑑賞。それほど彼女の歌と演技は、琴線に触れる表現が溢れている！ あまりにも有名でオペラの代名詞でもある『椿姫』だけれど、真に優れたヒロインが存在すると「こんなにも感動するのか」と実感できる舞台になるはず。 こういう舞台は外せません。

22/3/3(木)