若いピアニストにとって、弾き振りや指揮者なしでのオーケストラとの共演は多くのことを得られる経験であり、特に初めては、ワクワクする特別な機会なのだろうなと思います。 昨年秋、イギリスの伝統あるコンクール、リーズ国際ピアノコンクールで第2位に入賞した小林海都さんが、「東京・春・音楽祭 2022」に登場。ベテランの堀正文さん、そして若手を中心とした優れた演奏家たちにより結成された東京春祭チェンバー・オーケストラと、モーツァルトのピアノ協奏曲第9番 「ジュノーム」を演奏します。指揮者なしでの協奏曲の演奏は、やはり初めてとのこと。 小林さんは、名ピアニスト、マリア・ジョアン・ピリスさんのお弟子さんであり、若いピアニストのためのパルティトゥーラ・プロジェクトの一員として彼女とたびたびともに舞台をともにした人。モーツァルトの名手である彼女の音を身近で聴き、吸収した成果を披露してくれることでしょう。

22/3/12(土)