〈高カロリー！強炭酸！超刺激！悪を蹴散らすシスター・ハードボイルド・アクション、爆誕!! 〉というイケテル宣伝文句がつけられて日本公開される『ガンパウダー・ミルクシェイク』の監督ナヴォット・パプシャドはイスラエル出身の42歳。ネオンきらめくクライムシティを舞台に古今東西のアクション名場面を自由自在に引用し、CG抜きの生身のアクションにバイオレンスとユーモアを融合させた“劇画”のりのおもしろい映画を創り上げた。総天然色的な感じの撮影と、既成のヒット曲がふんだんに流れる作りは、完全にクエンティン・タランティーノと同種族の監督。前作『オオカミは嘘をつく』は2013年当時タランティーノが「本年度最高傑作！」と絶賛したが、この新作については、「ホラ、俺が言ってた通りの凄い奴だったろう」とコメントするに違いない。

22/3/6(日)