先日、日生劇場から帝国劇場に会場を移して3年ぶりに再演された『笑う男』を観てちょっと驚いた。「装いも新たに」(公式サイトの文言)というより、もはや「新演出版」「リバイバル」と言っていいくらい別物になっていたからだ。詳しい事情は知らないが、どうやら初演では韓国版のセットをそのまま使っていたのが、今回は日本オリジナル版になったということのよう。同じ脚本と音楽を、見せ方ひとつでここまで生まれ変わらせた、上田一豪という演出家に改めて注目させられた。
そんな上田が次に手がけるのが、2013年の日本初演ではブロードウェイ版のレプリカだったのが、今回は日本オリジナル演出となる『ネクスト・トゥ・ノーマル』。ぜひともまた驚かせてもらいたい。