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監督、俳優…新しい日本の才能に注目

野村 正昭

映画評論家

女子高生に殺されたい

美しい女子高生に殺されたいって、何ともはや挑発的なタイトルで、いったいどんな映画なんだろうと引きつけられる。主人公である34歳の日本史教師・東山春人(田中圭)の"理想の殺され方"とは、"崖から突き落とされる"ような瞬発的な殺人や"睡眠薬を飲まされる"ような無自覚な殺人ではなく、全力で抵抗している最中に苦しみと快楽の中で圧倒的な力で殺されたい、しかも相手の女子高生に罪を背負わせてはならないという絶対条件がある。何たるハードルの高さ! どう見ても、完全に変態だが、実は彼はオートアサシノフィリア(自己暗殺性愛)という病的な性的嗜好なのだ。そのために、わざわざ9年の歳月をかけて、目当ての女子高生が在籍する高校に赴任する。『アルプススタンドのはしの方』(20) の城定秀夫監督は、およそ映像化不可能とも思えるサスペンスを、あれよあれよという展開で見事に納得させてくれた。緻密さと力業という矛盾に充ちた課題を鮮やかに止揚した快作だ。

22/3/31(木)

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