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水先案内人のおすすめ

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政治からアイドルまで…切り口が独創的

中川 右介

作家、編集者

流浪の月

ストーリーも、謎が謎を呼ぶ感じで引き込まれるが、なんといっても、主要人物4人の演技に驚嘆した。 広瀬すずは、若いのに「重い過去」を背負う女性を、丁寧に演じている。出演した映画やドラマの全てを見ているわけではないが、「大人の女」への挑戦で、それはあっさりと成功している。 この映画での松坂は、喜怒哀楽を封印し、その「無表情」が雄弁に主人公の内面を表現しているのだ。 横浜流星は、カッコ悪くみじめで、けっしてイメージはよくない役を、しっかりと演じている。 多部未華子の役は、原作ではもっといろいろあるのだが、だいぶ略されていて、ちょっともったいない。 ネット社会、SNSがインフラとなっている時代ならではの物語でもある。 ラストで、松坂桃李演じる主人公が抱えている秘密が明かされるシーンは、その「秘密」を映像として撮るのが困難というか不可能なので、ギリギリの描写となっている。セリフから想像するしかないが、とくに女性には、わかりにくいかもしれない。 分からなかった方は、凪良ゆうの原作小説を読んでほしい。

22/4/18(月)

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