女性ボーカル“ひかり”を擁するネオソウルバンド“Mime”が、ライブハウス“渋谷WWW”でワンマンライブを開催する。2年前、日比谷野外音楽堂のイベントで、このバンドを観た。そのときのひかりの存在感が、妙に心に残っている。自分の好きな音楽をストレートに表現する開放感の一方で、その声にはラブソングに不可欠な情熱が秘められていて、とても魅力的だった。 Mimeはひかり、内野隼(ギター)、近藤邦彦(キーボード)、TiMT(ドラムス)からなる4人編成のバンドで、楽器プレイヤーたちは他のシティポップ系アーティストたちとも広く交流を行なっている。彼らが奏でるサウンドは、最新のグルーヴの中にどこか懐かしい80年代の香りを漂わせているのが特長だ。なので、若いリスナーだけでなく、ベテランの音楽ファンにも勧めたくなる。 そしてもうひとつの特長は、ひかりが自ら書き下ろすリリックにある。♫溶けてしまいそうな心の中　たった一言で　You changed my all mind♫(「Driftin`」より)、♫月までもついて行くよ　眩しい瞳が誘う先は　満ち欠けの世界♫(「Sunflower」より)など、繊細な感情の揺れをナチュラルに伝えてくれる。このあたりが女性ファンの共感を呼んでいるのだろう。 ライブハウスはロックバンドを楽しむだけの場所ではない。リラックスして身体を揺らしながらMimeのダンスグルーヴに身を預けてみてはどうだろう。

22/4/19(火)