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演劇鑑賞年300本の目利き

大島 幸久

演劇ジャーナリスト

『青空は後悔の証し』@asatte_produce

“キョンキョン”こと小泉今日子が代表取締役のプロジェクト・明後日が企画制作したのが『青空は後悔の証し』である。今作で小泉はプロデューサーだ。作・演出を依頼したのは鬼才、岩松了。男優2人、女優3人を起用している。 風間杜夫が演じるロウという元パイロットを中心に描かれるようだ。しかし、かつて岩松は「女性を書くのが好き」と語ったことがある。女優3人は石田ひかり、佐藤直子、小野花梨。中でも石田はデビュー35周年だが舞台出演は少ない。『嵐龍伝』や昨年の『ウエンディ&ピーターパン』が記憶に残る位だ。22歳の小野はNHKテレビ小説「カムカムエヴリバディ」で売り出した若手注目株。 岩松のこの最新作のタイトルが、妙に“意味深”だ。 物語はホームドラマのように思える。豊原功補がロウの息子・ミキオ、その妻・ソノコが石田。ロウは息子夫婦と3年前に別居し、家政婦の玉田(佐藤)が世話をしている。ここから先、物語が進展する...。以前、スチュワーデスだった部下・野々村との再会を前にしたある日、野々村のレストランで働いているという若い女性(小野)が訪ねて来たのである。 いわゆる“岩松ワールド”は、さりげない台詞とか仕草の中に心の繊細さを込めてきた。どうやら「窓」がキーポイントらしい。外から見る窓、心の窓。お得意の意地悪な仕掛けが楽しみだ。

22/5/14(土)

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