Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!

お気に入り映画をイラストで紹介

高松 啓二

イラストレーター

ダーティハリー

『ダーティハリー』 早稲田松竹「クリント・イーストウッド特集」(5/28〜6/3)で上映。 屋上プールに飛び込む女性を狙う謎の狙撃犯。サイレンサー付きのライフルから発射された弾丸は胸を貫き、血まみれになり沈む。その後、ハリー・キャラハンの登場。ホットドッグを食べながら銀行強盗をマグナム44弾で阻止する。そしてあの名台詞(この時の風景に映っている映画館で上映しているのは『恐怖のメロディ』)。耳をつんざく悲鳴と回りのリアルな状況や当時のアメリカの風俗を挟み込みつつ事件と対峙するのも新しさを感じさせた。また、犯人の“さそり”はなぜ連続殺人を続けるのか不明で怖い。バットマンのジョーカーを思わせる。クリント・イーストウッドはマカロニウエスタンで名を挙げ、アメリカで順調にキャリアを積み、ここで代表作に恵まれたのは幸運であった。セルジオ・レオーネからドン・シーゲル監督の出会いも、後の伝説の映画監督になるきっかけとなる記念すべき作品だ。ボクが初めて本作を観たのは2本だての名画座だった。ドン・シーゲルの映画などはロードショーより、むしろこういう映画館で観る方がふさわしい。今回、都内でも数少ない名画座、早稲田松竹でモーニングショー限定だが35mmフィルムで上映される。ざらついた質感がさらに雰囲気を盛り上げること間違い無し。貴重な映画体験になるはずだ!

22/5/24(火)

アプリで読む