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高松 啓二
イラストレーター
エルヴィス
22/7/1(金)
TOHOシネマズ日比谷
キンキラキンのタイトルから始まり、エルヴィス・プレスリーのマネージャー大佐視点で語られる。黒人居住区で育ったエルヴィスは、黒人音楽からロックを生み、世界中の若者を熱狂させた。その影には大佐のハッタリ営業で栄光と大金をつかむが……。バズ・ラーマン監督のド派手演出が、センセーショナルなロックの王様との相性にぴったりで、ショービジネスの内幕を描く。エルヴィスを演じるオースティン・バトラーのなりきりぶりが魅力的。歌もほぼ本人で、横顔がかなり似ている。また、大佐役のトム・ハンクスは、いつもの善人さをかなぐり捨て、強欲なマネージャーを演じきる。観覧車での二人の会話は悪魔との契約のようで、後の未来を予感させる。あれだけのスーパースターにもかかわらず全てを握られている大佐との関係は、アーティストというよりもアイドルに近い。それでも彼の歌は、多くのアーチストを生み出したのは間違いない!
22/6/25(土)