あみ子は、いまの社会に照らし合わせると、おそらく問題児となってしまうのだろう。ただ、彼女は純真ゆえに大人のようにうまく隠し事もできないし、嘘もつけない。ただただ、正直で自分の気持ちに素直なだけなのである。 その子どもの心をどうして汲み取ることができないのか？そして、何も悪いことをはしていない彼女がどうして社会からはみだしてしまうのか？大人はよく考えないといけない。あみ子の存在を、どのように受け止めるのか？ いや、どう受けとめられるのか？ わたしたちは、試されている。裏を返せば、彼女のような存在を、受けとめきれていない不寛容ないまの日本社会が鮮明にみえてくる一作でもある。

22/7/6(水)