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日本映画の新たな才能にフォーカス

イソガイマサト

フリーライター

さかなのこ

さかなクンの自伝的エッセイを原作に、『子供はわかってあげない』などの沖田修一監督が普通のことは苦手だけど、好きなことにはとことんのめり込む、さかなクンの分身とも言える青年ミー坊を描いた青春ムービー。 性別を超越した主人公のミー坊を、『私をくいとめて』などののんが独特なテンポと佇まいで熱演! 本作で映画初出演を果たしたさかなクンにも目をみはるし、さかなクンの実際のエピソードと大胆なフィクションを絡めたストーリーも面白い。 中でも、個人的にツボだったのはミー坊と磯村勇斗が演じた不良の“総長”との対決シーンと、柳楽優弥扮する幼馴染みの“狂犬”ことヒヨとの再会シーン。ここでは沖田監督の中学時代の同級生で、『横道世之介』などでもタッグを組んでいる劇団「五反田団」の主宰にして劇作家・前田司郎の脚本がいい意味で大暴走! 磯村と柳楽がぐだぐだの芝居で体現した前田節とも言える脱力系の笑いで、何者にも屈しないミー坊の魚パワーを印象づけているのが素晴らしい。

22/9/5(月)

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