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鈴木 芳雄

編集者/美術ジャーナリスト

装いの力―異性装の日本史

どういう服装をするか、それは社会的・文化的な性別区分の記号となる。それは近代以降の制度であって、そもそも日本には古くからヤマトタケルや「とりかへばや物語」など異性装や性の越境の物語があり、能・歌舞伎といった異性装とは切り離せない芸能もあったのだ。 性を越えたり交換する物語、憧憬は絵画、衣裳、写真、映像、マンガ、少女歌劇などに反映され、その熱源となっていたともいえる。 本展では森村泰昌の作品、ダムタイプの映像、さらにはドラァグクイーンのインスタレーションも含め、展覧会に仕立てている。男性/女性の二分化が過去のものなのか、いや、単純な二分化があるからこそそれを裏切ることで文化を生むのか、この機に考えるのもいい。

22/9/25(日)

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