「チョン・ミョンフンがヴェルディの『ファルスタッフ』を指揮」
『ファルスタッフ』は、19世紀イタリア・オペラ界の巨人ヴェルディが最晩年に書いたオペラである。シェイクスピアの戯曲「ウィンザーの陽気な女房たち」を基にしたもので、「登場人物たちが誰も死なない」という、ヴェルディにしては珍しい喜劇だ。気のいい、女好きの肥大漢ファルスタッフをめぐるドラマで、テンポの速い軽快な音楽に彩られる。
今回は舞台上演でなく、演奏会形式だが、東京フィルハーモニー交響楽団とその名誉音楽監督チョン・ミョンフンの指揮する音楽が聴きものであろう。彼が最近指揮したオペラは概して颯爽とした速いテンポが採られることが多いので、この『ファルスタッフ』はさぞ「切れのいい」演奏になるのではないか。
ファルスタッフ役にはセバスティアン・カターナが招かれているが、その他の配役は小堀勇介、須藤慎吾、砂川涼子、向野由美子、清水徹太郎ら、日本の優れた歌手陣で占められている。
・10月20日(木)サントリーホール
・10月21日(金)東京オペラシティ
・10月23日(日)オーチャードホール