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イヤな映画、主人公の悲劇がお好み
真魚 八重子
映画評論家
非常宣言
23/1/6(金)
丸の内ピカデリー
航空パニックもので、昔ながらの大事な定番要素と、現代的なリアリティで展開していく面白さが同居している。イ・ビョンホンとソン・ガンホが共演、とはいえ空の上と地上で同じシーンはほとんどないが、常に名優二人のどちらかが観られるという、とてもお得感のある映画だ。航空パニックものは銃器や爆弾などから、現代では目に見えない、もっとも恐ろしいバイオテロに変わっている。それに伴い、もはや口を割る気のない犯人逮捕より、ウイルス対策が優先される。もちろん昔ながらの金満家の客が、自分だけを特別扱いしろと言い出したり、パイロットに何かあると客の中に元パイロットがいたりという、要所要所は抑えた展開で楽しめる。ソン・ガンホの熱血刑事には胸を打たれた。
22/12/30(金)