評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!
現代の名人芸を追い続けて
山本 益博
料理評論家、落語評論家、プロデューサー
初春四景 ―長講競演落語会―
23/1/24(火)
国立劇場 小劇場
柳家さん喬、柳家権太楼、五街道雲助、柳亭市馬の、落語協会会長はじめ重鎮四師匠が「長講競演」を繰り広げる落語会。 一昔前までは、ホール落語といえども、長講四席の高座は考えられなかった。トリの一席が時間をたっぷりかけた長講ならば、その前の高座は緩急をつける意味で、長講一席を邪魔しない噺が妥当だった。 「長講競演」となれば、客席は四師匠が高座で鎬を削ることを期待してしまう。 「初春四景」とはいえ、公演日は1月下旬なので、季節、演者の得意な演目などを考えると、『鰍沢』『火事息子』『夢金』『鼠穴』『くしゃみ講釈』『首提灯』『妾馬』『柳田格之進』『居残り佐平次』『子別れ』『井戸の茶碗』あたりが高座にかかりそうである。
22/12/31(土)