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水先案内人のおすすめ

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内外問わず話題作・娯楽作を本音で紹介

笠井 信輔

フリーアナウンサー

有り、触れた、未来

映画を見続けていると「これは!」という衝撃的な出会いをすることがある。本作の「碧山さえ」がそうだった。 震災10年後の宮城を舞台に生きることに懸命な人たちを描いた群像劇。碧山演じる中学3年生の少女は、津波で兄と母を失い、父(北村有起哉)と二人生き延びたが、父はアルコール依存症で人生の落伍者となった。娘の碧山は静かでエモーショナルな芝居を見せ、感情の発露も素晴らしい! 本作が映画デビューとは思えない、まだ14歳だ。早くも今年の新人賞有力候補に躍り出た。きっと将来いい女優になる!その芝居を支えるのが、手塚理美演じる祖母。その一人語りが心に刺さった。未来を感じさせる希望に満ちたエンドクレジットも感動的。

23/1/31(火)

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