たまたまなのか、昨今見るのは自殺がテーマの映画ばかりだ。死とは、生きることの裏表。最大のテーマだが、こんなに死にたい人が多いのかと思うと、恐ろしい気もする。 本作は、一人の自殺をきっかけに、理想と現実のギャップに悩む若者の姿を描く群像劇。原作者はYOASOBIの大ヒット曲「ハルジオン」の原作者として知られる橋爪駿輝。北村匠海、中川大志、松岡茉優、古川琴音の今をときめく若手俳優がリアルな若者を体現。人知れず悩み、SNSに気持ちを吐露する者、「楽しければいい」と刹那的に生きる者。彼らに関係していく女性２人。誰かの姿に自分を重ねられるはず。50代のオジサンも、新社会人の気持ちを思い出し、胸を揺さぶられた。痛みを乗り越え、希望を見いだす着地点にもホッ。悩める若者にぜひ。

23/1/30(月)