1980年代生まれのウクライナのピアニストには、味のある演奏をする魅力的な方が何人もいますが、ガヴリリュクさんもその一人。そんな彼が久々に来日、リサイタルは5年ぶりです。
卓越したヴィルトゥオーゾであり、それを駆使して驚くほど多彩なキャラクターを表現するガヴリリュクさん。今回演奏するのは、ベートーヴェン、シューマン、リスト、ショパン、ブラームス、サン=サーンスというバラエティに富んだプログラム。もともと予定されていたラフマニノフのソナタ2番は、ウクライナ侵攻の現状から演奏は困難ということでプログラムから外されました…ガヴリリュクさんの気持ちを受け止めたい。そして代わりに入った作品の一つが、ブラームスの間奏曲Op.119-1とOp. 117-3。気が早いですが、聴く前から涙が出そうです。当日を楽しみにしたいと思います。