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クラシック業界ご意見番

東条 碩夫

音楽評論家

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 特別演奏会

「飯守泰次郎のブルックナーの交響曲2つ」 80歳を超えて、最近の飯守泰次郎の指揮には、いっそうの凄味と、深みと、異様なほどの気魄があふれてきている。3月半ばに仙台フィルを指揮したワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』の「前奏曲と愛の死」など、凄まじいスケールの演奏だった。 ドイツ音楽を得意とする飯守は、これまでにもそれぞれ東京シティ・フィルを指揮して2度、関西フィルを指揮して1度、ブルックナーの交響曲連続演奏を完成しているが、今回はまた東京シティ・フィルを指揮して、さらなる挑戦を開始すると発表されている。今や円熟の極みに達した飯守泰次郎の指揮、以前の演奏とは全く違う雰囲気になるだろう。 「第8番」(4月7日)はブルックナーの交響曲中、最大のスケールを誇る曲で、アルプスの巨峰を連想させる雄渾壮大な美しさはたとえようもない。一方「第4番」(4月24日)は、ホルンが活躍し、森の奥から響いて来るような神秘性と壮麗さをもった親しみやすい大曲である。

23/3/30(木)

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