Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!

ドキュメンタリー評論のエキスパート

村山 匡一郎

映画評論家

マリウポリ 7日間の記録

昨年2月24日に始まったロシア軍によるウクライナ侵攻。その後の事態はわが国でもマスコミなどで日々報じられている。そんな侵攻直後の3月、リトアニアのマンタス・クヴェダラヴィチウス監督は戦火に晒されたマリウポリに入り、避難生活を送る市民たちの日々を追った。夜明けや夕暮れ時の徐々に近づく空爆の音や閃光。悲惨な状況下でも教会に避難しながら何とか生きる術を工夫する人々。そんな彼らの姿を、一切の説明的なナレーションもなく、キャメラはひたすら人々の姿を追っていく。監督自身は本作の撮影直後に親ロシア派勢力に拘束され処刑されたという。まさに死を賭けて撮影されたドキュメンタリーであり、監督の非業の死を含めて、戦争の不条理さを浮き彫りにする今観るべき映画である。

23/4/12(水)

アプリで読む