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上野 紀子

演劇ライター

文学座公演 『地獄のオルフェウス』

テネシー・ウィリアムズ×文学座、とは演劇ファンの期待を裏切らない掛け合わせで、真っ先に思い浮かぶのは杉村春子さんの代表作のひとつであった『欲望という名の電車』ですね。昨年は山本郁子さん主演で実に35年ぶりの文学座公演が実現しました。その新演出を手がけた高橋正徳さんによる『ガラスの動物園』再構築も記憶に新しいところ。そして今回、『地獄のオルフェウス』が松本祐子さんの演出、広田敦郎さんの訳で文学座アトリエに立ち上がります。この作品の日本初演(1961年)も文学座だったんですね。劇団と縁の深い名作を瑞々しく蘇らせるシリーズの第三弾、戯曲に潜んだ熱を肌感覚で届ける松本演出、言葉に対する矜持の揺るがないキャスト陣はもとより、テネシー・ウイリアムズの描く湿度の高い人間模様が文学座アトリエの空間で観られることに大期待。アメリカ南部の片隅で欲望を激らせる人々、その悲しき息遣いに惑う体験を、ぜひ。

23/5/9(火)

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