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注目の若手指揮者がクラシック初心者も安心の公演を紹介

坂入 健司郎

指揮者

アンナ・ヴィニツカヤ(ピアノ)

日本でも数々の名演を遂げているアンナ・ヴィニツカヤが、コロナ禍を経て今月、待望の来日を果たす。5月29日には東京都交響楽団とラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲を、5月31日にトッパンホールでリサイタルを行う。 アンナ・ヴィニツカヤは、2007年にエリザベート国際コンクールで優勝した直後、同年12月に来日し、日本でのデビューリサイタルをトッパンホールで行っている。それ以来16年ぶりとなるトッパンホールの舞台となり、特別な演奏会になることだろう。 最近のヴィニツカヤは、2019年のベルリン・フィル定期演奏会での大成功を皮切りに、ますます活躍著しいピアニスト。トッパンホールでのリサイタルでは、ショパン、フランク、ラヴェル、スクリャービンといったピアノ独奏の極致ともいえるプログラムを用意しており、ますます進化した演奏を是非体験していただきたい。 5月29日に行われる東京都交響楽団とラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲も注目。ヴィニツカヤのラフマニノフの協奏曲は幾度も実演で聴いてきたが、とにかく圧巻の演奏だったので、おすすめ。近年、クシシュトフ・ウルバンスキ&北ドイツ放送エルプフィルとの共演でCDもリリースされているので、そちらの演奏で予習して聴きに行くのも楽しいはずだ。

23/5/18(木)

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