映画やテレビをはじめとしたさまざまな業界で働く女性たちの経験談をもとにしているという本作だが、まさにハラスメントを受けている真っただ中に置かれたような気分になってくる１本だ。 ただ、諸悪の根源といっていいパワハラ、セクハラ当たり前のボスは一切登場しない。しかし、ボスに逆らうことなどできない女性アシスタントのたった１日のデスクワークから、ハラスメントの現実が浮かびあがるととともに、被害者が受ける精神的なダメージをこちらに体感させる。また、いまの日本という国において真剣に向き合わないといけない“人権”についても深く考えさせらえれる１作にもなっている。

23/6/8(木)