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ジャンル横断、センスのいいセレクト
立川 直樹
プロデューサー、ディレクター
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選
23/7/28(金)~23/12/8(金)
早稲田松竹
37年の短い生涯で、強烈な個性に貫かれた40本以上もの作品を手がけ、ヴェンダース、ヘルツォーク等と並んで〈ニュー・ジャーマン・シネマ〉の代表格と称されたライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督。健在の頃は、新作が公開される度にそのクオリティーの高さとオリジナリティに唸らされてきたが、最近ではフランスの人気監督フランソワ・オゾンが1972年の『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』を見事にリメイクしてその存在が再確認された。そんな中でファスビンダーの名前を世界に轟かせた傑作『マリア・ブラウンの結婚』(1978年)と日本では劇場初公開となる残酷な愛の物語『不安は魂を食いつくす』(1974年)、そしてファスビンダーが原作・脚本・出演を務め、スイスの名匠ダニエル・シュミットが監督した『天使の影』(1976年)の3作が劇場公開される。21世紀に入ってから薄れてしまった“映画の美意識”を堪能できる。またとない機会だ。
23/7/26(水)