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ドキュメンタリー評論のエキスパート

村山 匡一郎

映画評論家

鉛筆と銃 長倉洋海の眸(め)

1993年に第12回土門拳賞を受賞した写真家・長倉洋海。その写真人生を描いたドキュメンタリーだ。報道写真に憧れて時事通信社に入社するも27歳で離職。1980年から世界をめぐり、中南米エルサルバドルで少女へスースと出会い、彼女の成長を撮ることで“未来を見通すシャーマン”としての写真の理念を抱く。それは1983年からアフガニスタンの戦士マスードを撮り続けた写真に結実するが、そのマスードが暗殺され、彼の考えに共鳴した長倉は、マスードの出身地の小学校の支援を始める。そんな長倉の写真家としての軌跡を、長倉の写真と本人の語りを中心に綴っていく。他者との出会いが写真家としての長倉を成長させ、生き方に影響をもたらしたことは、人生に真に必要なものが何かを教えてくれる。

23/9/8(金)

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