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浦島茂世
美術ライター
ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン
23/9/9(土)~23/11/19(日)
アーティゾン美術館
石橋財団の豊富なコレクションと、現代美術作家が“セッション”するシリーズ展の第4弾。今回のアーティストは細密描写のなかにユーモアをたっぷり含ませた画風で人気の山口晃。彼は石橋財団コレクションのなかでもセザンヌや雪舟に着目し、さまざまな形で解釈。絵画だけでなく、壁に張り出した直筆エッセイや、照明など、会場全体をインスタレーションのように使い、鑑賞者の「サンサシオン(フランス語で感情)」を激しく(物理的にも)揺さぶっていく。 緻密な描写が多いゆえ、作品に近づいてミクロな視点で観てしまいがちな山口晃だけど、10分に1回位は会場全体をゆっくりと眺めるマクロな視点を持つとより楽しめるはず。そして、できるだけ歩きやすい靴で行くことをおすすめします。
23/10/10(火)