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渡辺 麻紀
映画ライター
宇宙探索編集部
23/10/13(金)
シネマカリテ
日本のSF小説界ではここ数年、空前の中国旋風が吹き荒れている。そんななか公開される『宇宙探索編集部』も中国製のSF。タイトルはUFO雑誌の名前で、編集長とオタクたちは再起を賭けて中国内陸へUFO取材に行く。その映像スタイルはドキュメンタリー風ロードムービー。これはこれで面白いのだが、本作の核はそのあとのあと。果たして宇宙人はいたのか? 本当にUFOは飛来したのか? 最終的にはひとりでその真実を追うことになった編集長が辿り着くのは何とSFの命題。なぜ私たちは存在しているのか? 本作の面白さと魅力は、その永遠のテーマに迫ろうとしている点にあるのだ。ノー天気に始まった中国版『ギャラクシー・クエスト』の着地点がまさかのコレ⁉ 驚きを通り越して感動的ですらあった。
23/10/14(土)