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映画から自分の心を探る学びを

伊藤 さとり

映画パーソナリティ(評論・心理カウンセラー)

笑いのカイブツ

何かに没頭する役やヲタクの役、クセのある役がえらく似合う岡山天音。そんな彼の代表作となるであろう作品は、笑いに熱中し、笑いのネタ作りに人生を捧げるひとりの男の運命を描いた本作。脳内はインパクトある言葉で埋め尽くされ、それがテロップのように映像にもぶつかってくる。年月が違っても同じ部屋で展開されるシーンの為に、変化する髪型は岡山天音本人のアイディア、Tシャツ選びも製作陣のこだわりで用意され、視覚的にも刺激がある。 ましてや普段から親しい菅田将暉が、ピンクという役名で髪をピンクに染めてレディースのシャツとパンツというタイトなファッションで登場するのもファンタジーのよう。それだけでなくふたりと親しい仲野太賀がコンビ芸人役で登場する。タイプの違う人間が同じ志で共に仕事をする難しさを描きながら、自分の中の正義を吐き出してしまう主人公の生きづらさがナイフのように自分までも傷つけていく。力強い映像と泥臭いまでも夢にしがみつき、文字で叫び続ける男の生き様が目に染みる。

23/12/24(日)

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