食らいついて観てしまった。雪山の山荘で転落死した男性。果たして事故か、自殺か、殺人か。同居の妻に疑いがかかる。後半は法廷劇だ。次々と明かされる新証拠。まるで陪審員になったかのようにこの事件を裁こうとしている自分に気がついた。
証言台に立った遺体第一“発見者”である盲目の息子は一体何を証言したのか。それは私たちが生きる上で基本となる考え方。
最後に残ったのは……真相は判決の逆なのではないかという感覚だった。観客によって印象は変わるのではないか? この深みが評価の高さにつながったのかもしれない。
カンヌ国際映画祭最高賞、ゴールデングローブ賞も受賞。そしてアカデミー賞は5部門ノミネート。観ておかないといけない1本。