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高松 啓二
イラストレーター
ARGYLLE/アーガイル
24/3/1(金)
TOHOシネマズ 日比谷
謎のブロンド美女と対決するマッチョな角刈り男。派手なアクションの末に……。実は作家エリー・コンウェイのスパイ小説「アーガイル」の一場面だった。日常と空想が入り交じり、どっちが現実か混乱させるが、この曖昧さがストーリーをはみ出し自由自在に変化する。マシュー・ヴォーン監督の1980年代を思わせる音楽や映画の軽妙さとレトロなおしゃれ感が魅力である。それが二転三転する展開もいきおいで強行突破してしまう。主人公のエリー役のブライス・ダラス・ハワードは、スリムでクールなイメージだが、引きこもりの作家なのでふっくらとした体型に田舎っぽい容姿で振り幅のあるキャラクターを演じている。相棒のエイダン役のサム・ロックウェルも飄々とした風体ですばやいアクションのギャップが楽しい。それでも一番目を引くのがデュア・リパだ。オープニングの妖しいダンスとガンアクションに心が掴まれた。アーガイル・ガールズ誕生か!
24/3/1(金)