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水先案内人のおすすめ

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演劇鑑賞年300本の目利き

大島 幸久

演劇ジャーナリスト

『ハザカイキ』

丸山隆平と言えば私にとってミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』で演じたドラッグクイーンの鮮烈な衝撃が忘れがたい。その丸山が、鬼才・三浦大輔による3年ぶりの新作『ハザカイキ』への出演で芸能記者の役というのだから、ちょいと興味が湧くじゃないか。 まず三浦だが、この創作に当たり新たな作風に挑み、新感覚の人間ドラマ、揺れ動く人間模様を描くという。テーマは「価値観の変容」。 物語を探るため配役と役柄から始める。丸山が演じる主人公・菅原裕一は、芸能人のスキャンダルをスクープ連発した敏腕記者らしい。恒松祐里の役柄は好感度調査で1位の国民的な人気タレント・橋本香。菅原のターゲットになる。そして九条ジョーが演じる加藤勇は人気アーティストで香と熱愛疑惑を持たれている。 また、風間杜夫の橋本浩二は香の父親。以前は人気俳優の人生を送っていたが、芸能事務所に収まっている。さらに菅原と同棲している恋人・鈴木里美に扮するのがさとうほなみ、親友の今井伸二が勝地涼、香の母・智子は大空ゆうひ。実に多彩なキャスティングになった。 ある日、勇が不祥事によって芸能界から追放された。熱愛をスクープされた香にも危機が迫って……「人が人に謝り、人が人を赦すことに関する物語」という会話劇。何やら今のマスコミVSタレントの攻防に見えてくるなあ。

24/3/18(月)

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