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クラシック業界ご意見番

東条 碩夫

音楽評論家

東京フィルハーモニー交響楽団 第1000回オーチャード定期演奏会

“チョン・ミョンフンがメシアンの「トゥランガリーラ交響曲」を指揮”    東京フィルハーモニー交響楽団のこの3回の公演には、「第1000回オーチャード定期演奏会」と、「第1001回サントリー定期シリーズ」が含まれている。それを記念して演奏されるのが、名誉音楽監督チョン・ミョンフンの指揮するメシアンの大作「トゥランガリーラ交響曲」だ。 フランスの近代作曲家オリヴィエ・メシアンのこの交響曲は、演奏時間も1時間を超える大編成の豪華絢爛たる名作である。「トゥランガリーラ」とはサンスクリット語に由来する題名で、「愛の歌」といった意味を持つとされるが、まさに全10楽章が愛の法悦を描くオーケストラ曲と言ってよく、各楽章には「愛の歌」「愛の眠りの園」「星たちの血の喜悦」といった副題が付されているのである。愛の歓喜や愛の陶酔が狂乱の中に展開されて行くという、物凄いシンフォニーなのだ。 ベテラン指揮者チョン・ミョンフンは、その解釈を作曲者メシアンからも激賞されており、またかつてレコーディングもしたことがある。呼吸の合った東京フィルとともに、今回も鮮やかな演奏を聴かせてくれることだろう。 ※6月23日 オーチャードホール  6月24日 サントリーホール  6月26日 東京オペラシティ コンサートホール

24/6/15(土)

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