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時代と向き合う映画を鋭い視点で紹介
佐々木 俊尚
フリージャーナリスト、作家
侍タイムスリッパー
24/8/17(土)
池袋シネマ・ロサ
「幕末の侍が現代にタイムスリップ」という安易そうな設定。しかも低予算の独立系で時代劇かあ、とまったく期待しないで観はじめたら、良い意味で期待は完全に裏切られた。京都・太秦の東映京都撮影所が協力したといい、そこらの安っぽいテレビ時代劇とは一線を画した殺陣や衣装、メイクが光っている。何より、これで劇場映画三作目という安田淳一監督の脚本と演出が素晴らしい。時代劇への深い愛と武士文化への最大限のリスペクトに溢れた傑作と感じた。殺陣の素晴らしさも見ものである。
24/7/3(水)