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水先案内人のおすすめ

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政治からアイドルまで…切り口が独創的

中川 右介

作家、編集者

フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン

古き良きアメリカを描いた、古き良きハリウッド映画が好きな人は必見。 「アポロ11号は、本当は月へは行っていない。世界中のテレビに映し出されたのは、特撮映像だ」という都市伝説がある。この映画は、その特撮によるフェイク映像のメイキング映画なのかと思ったら、さらにひとひねりしてある。このオリジナル脚本が、まずよくできている。 メイクや衣装、音楽、背景などの「1969年のアメリカ」の再現度が高い。NASA職員を演じるチャニング・テイタムと、PRのプロを演じるスカーレット・ヨハンソンも、いかにもあの時代のアメリカ映画の俳優っぽい。 何よりも、こういう題材なのにNASAが協力していて、アポロ計画がリアルに描かれているのがいい。 1969年の月面着陸をリアルタイムで夢中になって見た世代としては、懐かしさでいっぱいになる。 偶然の出会いで、互いに心を惹かれていたが、再会したときは最悪の関係となって、接しているうちに、改めて惹かれていくという、恋愛映画の王道のストーリーを軸にして、国家的陰謀と、歴史的快挙であるアポロ11号の月面着陸が描かれる。 あの時代、携帯電話もネットもなかったのに、人類が月へ行けた。はたして人類は進歩しているのだろうか。

24/7/16(火)

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